ちょっと詳しく放射線

【放射線の基礎知識】放射線、放射能、放射性物質

ここがポイント

放射線、放射能、放射性物質。似ていますが、それぞれ意味が異なります。また、放射線を出す能力は、時間とともに減衰します。

放射線を出す能力が「放射能」で、受けた放射線の量が「線量」です。

放射能と線量を表す単位は異なります。人体への影響の度合いを表す場合、「シーベルト」を用います。

【放射線と放射能、放射性物質の違い】放射線を出す物質とその力

放射線は高速の粒子か波長が短い電磁波です。この放射線を出す物質を「放射性物質」、放射線を出す能力を「放射能」といいます。これを懐中電灯に例えると、「放射線」は電球から出た光、「放射性物質」は光を出す能力を持つ懐中電灯、そして、懐中電灯が光を出す能力が「放射能」になります。
そのため、もしも放射線が漏れたとしても、光が壁に遮られるのと同じで、遮る物があれば放射線も減らせます。
しかし、放射性物質の場合は、懐中電灯の光が懐中電灯を消さない限りなくならないのと同じで、放射線を出す放射性物質を取り除くか、放射能がなくならない限り、放射線は出続けます。

放射線と放射性物質と放射能


【放射線・放射能の単位】強さや影響など表すものによって使用する単位は異なります

放射性物質が放射線を出す能力、放射能の強さを表す単位を「ベクレル(Bq)」といいます。
また、人体が受けた放射線による影響の度合いを「シーベルト(Sv)」、放射線のエネルギーが物質や人体の組織に吸収された量を「グレイ(Gy)」という単位で表します。
グレイはがん治療や放射線滅菌などの放射線の量を表す単位に使われています。

放射線、放射能の単位表


【放射性物質の半減期】放射線を出す能力は時間とともに減衰します

放射性物質が放射線を出す能力「放射能」は、時間とともに弱まり、最終的には放射線を出さない安定した物質になります。放射能の量が半分になるまでにかかる時間を「半減期」といい、その時間は放射性物質の種類によって決まっています。
例えば、福島第一原子力発電所の事故で大気中に放出された「ヨウ素131」の半減期は8日、「セシウム137」は30年です。「ヨウ素131」の場合、8日で放射能は半分に、16日で1/4と、8日経つごとに半分ずつに弱まっていきます。

放射能は時間とともに減ります


種類いろいろ、放射線の測定器

放射線測定器には、さまざまな種類のものがあります。
測定器を使用する際に大切なことは、目的、測る場所にあわせて、適切な機器を選ぶことです。

種類いろいろ、放射線の測定器

GM型測定器(ガイガーカウンタ)

GM型測定器(ガイガーカウンタ)

β線とγ線が測定できます。 主に、身体汚染、床等の汚染検査に利用されます。

シンチレーション式測定器

シンチレーション式測定器

γ線がどの程度飛んでいるのか測定(空間線量率測定)するのに使われます。

個人線量計

個人線量計

人体の被ばく線量が測定できます。

高純度ゲルマニウム半導体検出器と計測システム

食物などに含まれる放射性物質の濃度を測る方法

自然放射線を遮った容器の中に試料を入れ、試料から出る放射線を半導体検出器で計数。その計数から放射性物質の濃度を算出します。

放射線を測ってみよう!

関西原子力懇談会では、身の回りの放射線を簡単に測ることができる「ガンマくん」「ベータちゃん」の簡易測定器を貸し出しています。詳細は下記ホームページをご覧ください。

http://www.kangenkon.org/radiation-meter/index.html

用語解説

線量率…単位はミリシーベルト毎時など。時間あたりの放射線量のことで、瞬間的なものです。これを積算すると線量になります。また、大気中の放射線量を「空間線量」といい、測定器により測ることができます。

プルトニウム…原子番号94の金属で、元素記号はPu。自然界にあるものではなく、原子力発電所の中でウラン238が変化することによって生まれます。いったん体内に吸収されると数十年にわたって体内にとどまり、排泄は非常に少なく、血液を経由して腎臓や骨に集まります。

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