関西原子力懇談会は、1956年、原子力平和利用の推進、原子力・放射線の基礎知識の普及啓発、放射線取扱主任者の養成、様々な調査研究活動を行うため、大阪商工会議所が中心になって設立されました。以来、みなさまに原子力の理解を深めていただくよう努力してまいりました。
　2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、原子力を取り巻く環境は大きく変化し、厳しい状況が続いています。しかし、エネルギー資源に乏しいわが国にとって、エネルギーの安定供給、経済性、そして環境保全等の観点から、原子力が果たすべき役割は大きく、また、放射線利用も、あまり認識されていませんが、既に人々の日常生活に欠くことのできないものとなっています。政府が目標に掲げる「2050年までの脱炭素社会の実現」に向けては、原子力を含むエネルギーミックスは必須のものと考えます。ですが、その事に対する国民の理解はなかなか進んでいません。
　このような状況に鑑み、関西原子力懇談会は、国民の声に耳を傾けながら原子力の信頼回復に努めるとともに、原子力や放射線利用に対し皆様方のより一層のご理解が得られるよう最善を尽くす所存です。